とくしまのみちのぺーじ >なんでもありのこーなー >祝・開通!木沢トンネル

更新日2007年5月11日

祝・開通!木沢トンネル
国道193号 災害関連事業 新ルートで


起点側(神山・高松方向)、こちらは新設
路線名 一般国道193号
工事名 平成16年発生河川等災害関連工事
場所 那賀町掛盤〜那賀町大用知 
延長 1350m(うち木沢トンネル 1280m)
着工 2005年7月(起工式8月28日)
開通日 2007年4月27日
工事費 約38億円(うち国費約36億円)

2004年夏、那賀町の国道193号は日本最多の雨量を記録した台風・豪雨により大きな被害を受けました。
旧木沢村の苻殿から大用地の間では橋の流失や山腹崩壊の土砂によるトンネルの一時閉塞が発生、
復旧工事により同区間の通行は可能になりましたが再び同じような災害が起こる可能性もあるため、
現在とは別のルートによるバイパスを整備していたものです。
災害による復旧工事は元の状態に戻すのが普通ですが「災害予防」という観点からこのようになりました。


北側から。旧道方向は「行き止まり」の表示があります

仮設道路。仮復旧の時はこっちを通っていました
銘板その1
第1分割起点側408mとあります。
工事を早期に進めるため
(災害復旧工事は発生年も含め3年度以内に
終わらせる必要がある)
2カ所から同時に掘り進めました。

南側。こちらの入り口は元「大用知トンネル」です

その2。第2分割終点側872m
素堀りの旧)大用知トンネルの穴ぼこも健在。
工事期間中は通用口みたいな使われ方してました。
現在こちらからつながっていた仮橋は撤去され
進入は不可能です

大用知トンネルの途中から新トンネルが分岐、
掘り進めていくという方法がとられました。

現在の分岐部分。旧道方向は通行止めになってます

「行きたい行きたい」衝動は抑えてくださいね(笑
何やってるかは知りませんが旧ルート上の苻殿トンネルで工事やってるようです。

旧ルートの状況もちょっとだけ。被災後の写真なのでどうしようかと思い今まで控えておりました。
このまま閉鎖されるようなので、今回のこの災害がどれほどのものだったかという記録としても残しておきます

大用知橋。この橋は木沢トンネルの南側になるので
現在も残っています。
写真左上のほうになりますが大用知の集落では
非常に大きな地滑りがあり住民2名が亡くなりました。
あたり一面、あるはずもない平地のようになっており
大規模な災害であったことが一目でわかりました

谷を降りてきた土石流により橋桁損傷
大用知トンネル。
1993年完成、延長143mのトンネルは
より安全な道路になるため生まれ変わりました

大用知トンネル北側、加州谷橋

ここは橋が完全に流されました
谷には土石流を感知するセンサーが取り付けられ緊急時には回転灯によって知らせるようになっています

奥に見えるのが苻殿トンネル

1991年3月完成、延長370m

同トンネル北側。上部にまで衝撃のあとが

すぐ上流にはカーブしている川をまたぐように
苻殿橋がありましたが橋脚の一部を除き流失
国道沿いでもっとも大規模な被災地点。
左写真は国道の川向かい、阿津江の山腹崩壊。
崩れた山は坂州木頭川を埋め苻殿橋を破壊、
行き場を失った濁流が苻殿トンネルに流れ込みました。
ここから下は工事中の写真など

北側坑口。まずは伐採(2005年9月)

足場ができました(2005年10月)

様子がわからない(2006年6月)

苻殿橋の北にあった穴ぼこ。ここからも掘っていった?
(2006年6月)
大用知トンネル内、工事中の様子。
一般車は片側交互通行で大用知トンネル、
工事関係車両は左側へ
(2006年6月)

撮影日:2007年4月28日
2006年6月2日/6月29日
2005年10月8日/9月4日
2005年1月30日

参考:気象庁、国土交通省などの台風被害報告書


トップページに戻る